文字盤は漆芸家田村一舟氏によるハンドメイドの漆(うるし)塗り

セイコーブライツアナンタ　セイコー創業130周年記念限定モデル　SAEK015

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セイコー独自の硬質コーティングが施された浅黒デザイン

現在では新作も出ずあまり話題がないブライツですが、ひと昔前までセイコーの屋台骨を支える重要なコレクションとして位置づけられていました。現在はソーラー電波モデルとして展開していますが、当時はメカニカル(自動巻き)をラインアップで展開しており、グランドセイコーよりひと足早くグローバル展開もされていたほどです。今回はブライツの勢いがあったSAEK015をご紹介いたします。

サンスクリット語で「無限」を意味するアナンタがネーミングされたシリーズは多くのバリエーションが展開されていましたが、イメージとしては「多針」でしょうか。クロノグラフしかり、レトログラードモデルなど、その針の多さに驚愕したほどです。このデザインは後のプレザージュに継承されていきます。

こちらのSAEK015はクロノグラフモデルでありながらダイバーズ時計としての側面も与えられたスポーツウォッチです。ケースは幅44mm×厚み16mmとパネライクラスの堂々としたサイズを誇りました。しかしながら、表面にブラックカラーの硬質コーティングが施されているため、引き締まった印象から大味な印象はありません。

セイコー創業130周年記念モデルであることから、文字盤にはあの漆芸家田村一舟氏が漆(うるし)塗りを施す特別仕様が施されています。この作業が田村一舟氏の琴線に触れたのか、プレザージュにおいても限定モデルが後に作られていくことになります。

生産されてから10年以上が経過しているため、中古市場にも多く出回っているようです。価格は20万円前後と大きな値崩れもなく安定している状況です。年数の経過とともに程度に優れるモデルは数が減っていきますので、購入の際はお早めに。